床暖房が設置してある場合の、フローリングの張替えは、フローリングを剥がす際に、暖房マットの破損が避けられない為、暖房マットも一緒に交換することが必要です。既存のフローリングを剥がさずにフローリングを重ねて張る方法では熱伝導率が下がってしまい、本来の暖房効果が得られないもしくは、光熱費が大幅に上がるためにお勧めできません。ただ、熱の伝導効率を考慮したフローリング材を使う場合は多少の熱効果の低下はあるものの重ねて施工する事が出来ます。
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床暖房が設置してある場合のフローリングの張替え方法
床暖房が設置してある場合、フローリングの張替え工事をする場合、フローリンングの下に設置してある暖房マットも交換する必要があります。
これは、温水式の床暖房でも電気式の床暖房でも同じです。
床暖房の上に施工してあるフローリングは、接着剤で貼り付けられていることがほとんどです。
暖房ユニットとフローリングは、接着剤でがっちり付いていますので、フローリングだけ綺麗に剥がすというのはかなり難しいのです。
フローリングを剥がした際、暖房マットごと剥がれてしまったり、暖房マットとフローリングがなかなか剥がれない場合は、バールなどでこじって剥がすため、どんなに気をつけて剥がしても、暖房マットを破損させてしまう場合が多いのです。
ですので、床暖房の上のフローリングの張替えは、暖房マットもセットで交換するという考えかたが一般的です。
実際にあった暖房マットの破損
あるお宅の工事で、床暖房の入っているフローリングの張替え工事のご依頼がありました。
なんとか暖房マットの交換をしないで張り替えたいとのご要望でした。
「なるべく気をつけて剥がしますが、破損してしまった場合は、交換費用がでます」という条件を承諾いただいての工事を行ったのですが、いざ剥がしてみる、やはりボンドはがっちりと付いていて剥がすが大変な現場でした。
細心の注意を払って剥がしていましたが、温水マットにバールの先が刺さってしまいチューブが破損してしまいました。
この時は、すぐに給水のバルブを閉めて、ガス屋さんにチューブを補修してもらい交換にまでは至りませんでしたが、やはり傷つけずに剥がすのは厳しいという判断から、当社では、暖房ユニットも一緒に交換するという工事しかお受けしない方向になりました。
と言いますのも、温水チューブの破損に気付いたから良かったものの、もし温水チューブの破損に気が付かずに新しいフローリングを貼ってしまっていたら、漏水したままになってしまうので大変な事態になっていました。
ですので、フローリング張替えの際は、暖房マットの交換は必須ということなのです。
フローリングを剥がさずその上にフローリングを重ねて貼る方法は?
既存のフローリングを剥がさずにその上にフローリングを貼るという施工は方法もあります。
しかし、床暖房が設置してある場合は、熱伝導率が大きく下がってしまいます。
仮に、設定温度を上げた場合は、こ熱費が大幅に上がることになってしまいます。
床暖房に適した重ね貼り用フローリング
しかし、大建工業の商品で【サーモプラス】という熱の伝導効率を考慮したフローリングで、床暖房の上から直接貼ることのできるフローリングがあります。
大建工業【サーモプラス】
https://www.daiken.jp/product/detail/floor/10100028.html
厚みも薄く3.5㎜ですので、既存のフローリングの上に重ねても床自体の高さはさほど上がらないです。
ただし、熱の伝導効率を考慮した床材とは言っても、重ね貼りですので多少の熱伝導率は下がると思います。
フローリングの解体費用、廃材費用、暖房マットの交換費用をかけるくらいなら、多少の熱効率が落ちても良い!
という方にはオススメのフローリング材です。