畳の床を床暖房に変更することができます。工事方法は既存畳を剥がして、床暖房にするために専用のパネルを敷いて、床暖房専用の畳を設置します。床下に温水を送り込むチューブを配管したり、給湯器とチューブを接続するなどの設備工事も必要ですが、工事期間はおよそ2〜3日で完成します。床面積の70%を床暖房にすることで、真冬でも、他の暖房器具を使用せずに快適に過ごせます。
一時は畳の部屋があまり好まれず、和室から洋室へのリフォームが多かったですが、近年は和室の良さが見直され始め、新築でもあえて和室を設ける建物も多くなってきました。
和室といえば畳ですが、和室の畳は独特の安らぎを感じ、素材としても、吸湿性、吸音性、断熱性に優れた特性を持っています。
ただ、そのまま座るため、どうしても底冷え感がありますそこで床暖房を設置すると快適性が高まります。
目次
畳でも床暖房の設置は可能です
床暖房専用畳へ変更することで、床が畳でも、床暖房に変更することが可能です。
普通の畳の厚さは約60mmですが、床暖房専用畳は15mm~30mmと薄く、パネルの熱を表面まで適度に伝えることができる。
畳表は、天然イ草や人造イ草、和紙、縁のない琉球畳など、さまざまな商品が各メーカーから出ています。
通常の畳の床から床暖房床にするための工事
床暖房にするには、床暖房専用の畳を敷くだけで良いわけではありません。
工事が必要になります。
工事の手順
床下に温水を通す断熱ペアチューブを配管します。
断熱ペアチューブはガス熱源機から配管します。
温水パネルを敷きます
既存の床の上から床暖房パネルを設置します。
床下に配管した断熱ペアチューブと温水パネルを接続します
パネルで、床を均一の高さに揃える
温水パネルの周辺に同じ厚さのダミーパネルを敷き詰めて、床の高さを揃えます。
床暖房専用畳を設置
床暖房専用畳を敷き詰めて完成です。
床暖房設置の工事日数
施工環境などにも左右されますが、8畳程度のお部屋の場合の工事日数は、2日ほどで完了します。
設置工事費用
施工環境や設置機器の違いによって差があります。
8畳の工事費でおおよそ110万円~130万円程です。
床暖房設置可能な階数は?
基本的には2階でも3階でも全ての部屋で床暖房の設置は可能です。
ただし、温水式床暖房の場合は熱源機の位置によって異なります。
ガス温水式の場合では床暖房の温水を作る熱源機から、上方5.6m、下方9m以内ならば設置することができます。
3階の床面が熱源機の上方5.6mより高い場合には3階への設置ができません。
床暖房の快適性
さて、床暖房はどのくらい暖かいんでしょうか?
やはりここがかなり気になるかと思います。
せっかく、床暖房にするのですから、しっかり実感できる効果が欲しいです。
一般的には、お部屋の断熱性などにもよりますが、床面積の70%以上を床暖房にしていれば、他の暖房器具に頼らなくても快適に過ごせるという暖かさを確保できます。
電気式とガス式の違い
電気式とガス式の違いは、熱源の違いです。
ガス式はガスで温水を作って温水を床下のマットのパイプを循環させる方式、電気(ヒーター)式は、電気ヒーターを発熱させて床面を暖める方式です。
温まりの速さ、導入費用+ランニングコストなどを考慮するとガス式に軍配が上がります。
施工手順の違い
温水式床暖房
1.床を剥がす
2.床下に床暖房パネルを設置
3.床暖房パネルと温水配管をつなぐ
4.床材の敷設
5.室外機と温水配管の接続
6.リモコンの設置
7.試運転
電気式床暖房
1.床を剥がす
2.床下に電熱パネルを敷設
3.床材の敷設
4.配線・コントローラーなどの設置
5.試運転
光熱費ーランニングコストは?ー
6畳のお部屋で、1日10時間使用、外気温度5度、設定温度20度と想定した場合のランニングコストです。
電気ヒーター方式の場合 約月6500円
ガス温水式の場合 約月4000円
重たいものを置いても大丈夫?
温水マットに使用している配管は、架橋ポリエチレン管を使用していて、耐圧・耐熱・耐久性に優れているため、ピアノなどの重量物を設置しても問題ないです。