もうすぐ、ジメジメした梅雨の季節がやってきます。
以前、カビが壁紙の下に生えている場合の深刻さについてご紹介しました。
⇒【壁紙の下のカビを見つけた場合の対処、実は事態は深刻です】
この時期は、壁の表面にカビを見つけたら、カビの状況をこの記事を読んでもらって早急にチェックしてください。
カビが壁の内部にあると、カビがどんどん増殖する時期に入りますので手に負えない状態にもなりかねません。
そして、大量のカビが部屋中を舞っている状態は健康に良くありません。
もちろん、カビによる健康被害は、急激に体に影響をもたらすものではないのですが、長期的に体内にカビ菌が蓄積された結果病気を誘発します。
カビの健康への悪影響をあまり軽く考えないように、カビの体への害を理解しておいた方がいいと思いましたので今回まとめてみました。
カビによる体のへの害は、大きく3つに分けられます。
皮膚を侵すもの
菌の種類は、白癬菌(はくせんきん)で症状は水虫です。
発生する場所は、動物の皮膚です。
内臓を侵すもの
アスペルギルスという菌が引き起こす症状は、気管支肺アスペルギルス症です。
発生する場所は、食品、カーペット、衣料品、エアコンダクトなどです。
クリプトコッカスという菌が引き起こす症状は、肺炎、髄膜炎です。
発生する場所は、ハトのふんなどです。
アフラトキシンという菌は、発がん性物質を分泌します。
発生場所は、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピスタチオなどです。
アレルギーを起こすもの
アレルギーを起こす菌の種類としては、トリコスポロン、アルテルナリアなどがあります。
引き起こされる症状は、夏型過敏性肺炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、などです。
発生する場所は、エアコンの内部、浴室、トイレ、屋根裏部屋、押し入れ、水回り、湿度が高い壁面やカーペット、畳、革、などになります。
水虫などの身体の表面で起こる症状の場合は発見しやすいですが、体の内部で起きているカビによる症状は、それがカビによるものだと判断しづらいのが難点です。
ちなみに、カビは気温5度から35度の間で活動できるため、日本では年間を通して活動してることになります。
そして、20度から28度の温度で活動がピークとなります。
温度に加えて、湿度が60パーセントになると活動が活発化して、80パーセントであっという間に増殖するため梅雨時期はカビ菌が1年で最も増殖する時期になります。
カビ予防の方法
当然ですが、日の当たらない風通しが悪く湿気がこもりやすい部屋は要注意です。
積極的に除湿機を使ったり、扇風機を回して部屋の空気を停滞させない工夫が必要です。
壁にカビが生えているということは、ほぼ待ちがないなく湿気がこもりやすく通気の悪い部屋だと言えます。
積極的に、機器を使っての対策をしてください。
ところで、壁のカビの状態をチェックしてもらって、カビが壁の表面にとどまっている場合はどうすればいいでしょか?
もし、カビが広範囲で生えるようだったり、あるいは、拭き取っても頻繁に生えるようなら壁紙の張り替えも検討すべきと思います。
壁紙にカビが発生した場合は、拭き取って落とせたように見えても、カビ菌は壁紙のあちらこちらに見えない形で吸着しているので湿度や気温の条件が整うとまたすぐに発生してしまうからです。
今まで施工した壁紙では、カビを長期的に放置した結果、カビがヘドロのように固まって壁紙の広範囲に発生していた場合もありました。
このような状態になっていると、カビによる健康への外も無視できないレベルだと思います。
カビが原因で壁紙を張り替える際は、ただ張り替えるのではなく、壁紙を剥がしてから下地に防カビ剤を塗布して新しい壁紙を貼るといいです。
そのように業者さんに依頼するようにしてください。
もちろん、防カビ剤で完全にその後のカビ発生を防止できる訳ではありませんが、やらないよりはマシですし、その後の部屋の風通しなどを工夫することでカビの発生をそれまでよりも抑えることは可能だと思います。