ウッドタイルなどの硬い床材を丸みのある壁面やトイレの便器周りに沿ってカットするには技術がいります。まず柔らかい素材を使って型を取り、その型にとってウッドタイルをカットする手法が一般的です。ウッドタイルは、床のフローリングの張り替えに適した素材で、木と比べても水分や汚れに強く、部分張り替えができるメリットがあります。また、色柄などの種類が多いのも特徴です。
目次
ウッドタイル施工
今回は都内のテナントの床工事『ウッドタイル施工』です。
モルタル打ちっ放しの床にウッドタイルを施工いたしました。
床面積は12平米と大きくはないのですが、トイレスペースは便器付き、壁は斜め壁や丸みのある壁(R型の壁)があり通常の施工よりも難易度が高いです。
ウッドタイルは硬い素材ですのでR面(丸みのある面)はカットが難しいです。
特に、トイレ内は狭いので丸みのある便器周りの型取りも難しいです。
しかし、ここはプロの腕の見せ所でもあります。
ということで、きっちり納めさせていただきました!
作業に集中しすぎて、何としたことか!施工前の写真を撮り忘れてしまいました。
施工後の写真ですが、コンクリート打ちっ放しの壁にウッドタイルがマッチしていてオシャレなオフィスに早変わりしました。
では、どうやって硬い床材を丸みのある面に収めるのかその手法をご紹介します。
難しい場所の型取り方法
素材が柔らかければ丸みのある壁面や便器の周りでも、DIY上級者ぐらいなら問題なくカットできます。
例えば、クッションフロアーは柔らかいので、丸みに沿ってカットするのも難易度的には高くないです。
そこで、クッションフロアーを固いウッドタイルの型どりのために使います。
つまり、クッションフロアーを少しずつカッターでカットして、丸みのある面にピッタリ合うまで地道な作業をして型紙を作るのです。
型が取れたら、その型をウッドタイルに重ねて、カッターで切り込みを入れて同じ形のウッドタイルを作ります。
もちろん、説明するよりも実際に作業する方が圧倒的に難しいです。
ウッドタイルの見た目はフローリングと見分けがつかない!
プロが見ればすぐにわかりますが、ウッドタイルを本物のフローリングと思う方が多いです。
それだけリアルな材質ということなのですが、フローリングよりお得な面があります。
ウッドタイルは水分に強い
ウッドタイルは塩ビという素材で出来ています。
一方のフローリングは木材です。
木材は水分を吸収してしまうため、腐敗したり、跡がついたりしますが、ウッドタイルは塩ビ素材なため表面層から水分を吸収することはないのです。
部分張り替えが可能
フローリングのパーツは、それぞれが雄雌のさね(凹凸部)があり、それで組み合わせていきます。
つまり、一度フローリングを床に敷いてしまうとがっちりと一体化するため、パーツごとの取り替えがほぼ不可能になります。
それに対して、ウッドタイルは、一枚一枚を独立して貼り付けるため1枚ごとの交換が可能です。
そのため、一部破損したり、落ちないような汚れが付いてしまった場合でも簡単に部分張り替えが可能です。
ウッドタイルは色、柄、サイズが豊富
ウッドタイルは、選ぶ種類で空間のイメージがガラッと変わるので、イメージ作りが容易に出来ます。
そのため、一般家庭から店舗工事まで幅広く使えます。
種類は豊富でも金額に差がほとんどない
サンゲツ、リリカラ、東リが3大メーカーです。
価格の違いはわずかで、メーカーの違いでは平米単価が100円から200円です。
また、メーカーごとでは種類が変わってもほぼ同一料金です。(稀に200円〜300円程度の差がある種類もあり)
それに対して、フローリング素材は、材料によって普通に2,3倍の差があります。(ピンキリです。)
以上、ウッドタイルがフローリングよりも優れている点をご紹介いたしましたが、唯一の問題となるとやはり「本物の木ではない」ということです。
「本物の木」にこだわる場合はウッドタイルは選択肢から外れてしまうかもしれません。
ただ、見た目の「イメージ重視」の場合は、フローリングよりも選択肢が広がる床材です。