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猫NG物件が多い訳
賃貸物件を探す際に「ペット可」で検索すると、犬はOKだけどネコはNGという物件が多いようです。
これはなぜなのでしょうか?
理由は簡単で、猫は犬に比べて壁に傷をつけたりすることが多いからです。
もちろん、ネコの得意技”爪研ぎ”が原因です。
この爪とぎをされることで、壁紙はボロボロ、ひどい場合は下地のボードまでボロボロにされてしまいます。
賃貸オーナー様としては、これが嫌なんだと思うのです。
こうした理由から、犬はOKでも猫はNGというペット可物件が多いのです。
しかし、賃貸物件のオーナー様に「ちょっと待ってください」と言いたいです。
現代のペット事情は犬より猫が多く飼われている
現在の日本のペット事情をご存じでしょうか?
なんと、ペットは今や犬よりも猫のほうが多く飼われているのです。
このことを無視しての賃貸経営はもったいないです。
我が家では、犬も猫も飼っていますが、猫は犬よりも手がかかりませんし、ネコちゃんにはとても癒されます。
今の日本社会は、みなさんが忙しく仕事をしています。
そんなことから、飼育しやすい猫は大人気なのです。
そして、一人暮らしだけどペットを飼いたい人はたくさんいます。
ただ、犬の場合は仕事が忙しくて構ってあげられないので、猫にするケースが多いようなのです。
ところが、一人暮らしの大半が住んでいる賃貸物件には猫が飼える物件がほとんどないのです。
そういう意味で、空室対策にお困りのオーナーさんはここに目をつけるといいかもしれないと思うのです。
猫可物件で空室問題を解決
つまり、”猫可物件”にしてしまうのです。
そして、私の提案としては、単純な猫OKの物件ではなくて、更にその上を行く猫可物件です。
人と猫が快適に過ごせる部屋の仕様に変えて、猫好きの目線でお部屋を改造して賃貸物件を一気に差別化するのです。
では、内装屋であり、猫に関してはスペシャリストの私の猫好き目線でのお部屋にするアイデアをご紹介します。
(1) 床をフローリングからペット用クッションフロアーに変更する
ペット用のクッションフロアは、普通のクッションフロアより素晴らしいです。
我が家でも使用していますが、まず水分が染み込みづらいのです。
さらに、匂いが付きづらく表面層もしっかりしていて傷も付きにくいです。
そして、なんと言っても、掃除が楽なのがペット用クッションフロアの最大の利点だと感じています。
ちなみに、木のフローリングは水分を吸い込んで水分の跡が残ります。
つまりフローリングからペット用クッションフロアに変更することでペットやおしっこのニオイが染みこみずらくなるお部屋にすることが可能になります。
(2) 壁をペット用クロス、腰壁シートに変更する
ペット用クロスは、猫の爪とぎに対して通常の壁紙よりも丈夫なため傷つきずらいです。
また、腰壁シートは、表面がツルツルですので猫が爪を研ぐことはまず無理です。
腰壁シートに関しては、詳しく書いた記事がありますので参考にしてみてください。
⇒『猫の爪研ぎ対策に鉄壁な腰壁シート、ペット用壁紙との比較実験』
猫は、爪が引っかからないとその対象物に興味を示さなくなります。
通常のクロスから、ペット用クロスや腰壁シートに変えて、猫に壁への興味を無くさせる意味で壁を守る訳です。
(3) 居間と玄関に仕切りのドアをつける
ワンルームなどは玄関を入ったらドアがなく1つの窓間取りとなっていることが多いです。
ここに玄関スペースと居間スペースを仕切るドアを設置してしまうのです。
これにより、猫の飛び出しなどを防ぐことができます。
そして、玄関側から鍵をかけられる作りにします。
このことによって、飼い主が外出中でも玄関の方には猫が来れないためいたずらされたくないものなどを安全に保管できます。
(4) キャットウォークを設置する
猫は高いところが好きなのでキャットウォークを設置することによりネコの居心地ちのい場所を猫に提供してあげることができるでしょう。
このキャットウォークがあることにより、猫は自分の居場所を確保できストレスも解消できます。
以上4つのアイデアをご提案させて頂きましたが、実はどれも大がかりな工事ではありません。
今後の賃貸物件の市場を考えると、猫可物件の需要は確実に上がるはずなのでオススメです。
1室オーナー様の場合は、猫可物件へ変更できない?
マンション1棟のオーナー様の場合は、ペット飼育可能物件にすることはさほど困難ではないと思います。
ペットを飼う場合の規約を作成して、現在の入居者様にお知らせしてご理解頂けば問題ないわけです。
では、マンションの1室オーナー様の場合はどうでしょうか?
マンションの規約を一存で変えることは不可能です。
しかし、現代の空室問題は、どこのオーナー様も頭を悩ましていますので、マンションの管理組合にペット可物件に変更することを提案してみてはいかがでしょうか?
賛成するオーナー様が多く、管理組合の規約を変更できればペット可物件に変更は可能です。
■最後に
今年の年度末の引っ越しシーズンにご依頼いただいた工事には、猫を飼ってはいけない物件(猫不可物件)で猫を飼っていた方が退去の際に”猫バレ”を隠すためのご依頼を多く頂きました。
なんと8件です!(笑)
私が思うには、それだけ猫好きさんが猫可の物件がなくて困っているということだと思います。
猫が堂々と飼える物件があれば、すぐに空室は解消できそうに思います。