結論から申しますと、”犬にするようなしつけ”という発想を変えて猫とは接するのがいいです。
まず、私が猫5匹を飼ってきた経験からのお話をさせてください。
家では犬も飼っていますが、ネコは犬よりも世話に手間がかかりません。
事実、日本でもペットとして犬よりも猫の方が多く飼われています。
飼いやすい理由は、基本的に自由気ままに動き回っているからです。
そして、甘えたければ寄ってきますし、ほっといてほしい時には名前を呼んでも尻尾を動かして返事をする位です。
犬のように常にかまってあげる必要がなくほったらかしで猫は大丈夫なのです。
そしてネコは、ものすごく頭がいいです。
人間のことをよく観察しているため、人間がドアノブを倒して開けたり、スライドドアをスライドさせて開けたりしているのを見て覚えるので、
自らドアを開けられるようになるネコがたくさんいます。
そして、一度怒られたことに関しては覚えていて、何をしたら怒られるのかをよく理解しています。
もちろん、ネコちゃんによって多少の差はあるでしょうが、少なくとも我が家の猫5匹はそのような感じです。
このようにペットとして可愛いネコではありますが、困ることといえば壁やクッションフロアーでの爪とぎです。
爪研ぎのしつけは、猫が小さい頃から爪研ぎを見つけたタイミングで常に「駄目だよ!!」とやめさせることで壁や床ではやらなくなる可能性もあります。
これでしっかり言うことを聞いてくれれば、市販の爪とぎを用意してあげればそこでやってくれるでしょう。
ただ、これは本当の希なケースです。
ネコは犬と違い、人間に従順でない場合が多く、人間の見ていないところではしっかり壁や床で爪とぎをしてしまうことが多いと思います。
頭が非常によく、警戒心の強い動物ですので、怒られたこともしっかり覚えています。
なので「壁、床での爪とぎ=怒られる」ということは理解しています。
怒られるということが分かっていても爪とぎをしてしまうのは、それが猫だからと理解すべきなのです。
無理にしつけようとして、猫を怒っても無意味で、人間も猫もストレスになり関係性が悪くなります。
そこで、ネコちゃん対策を工夫することの方をお進めします。
私の家のネコは、壁の角を好み爪とぎをするので、ホームセンターなどで売っている木材を角に取り付けて、木材で爪を研がせています。
こうする事で、壁のボードや壁紙を守ることが出来ます。
また、壁のあらゆるところで爪とぎをしてしまう場合は、腰壁シートをネコの背が届く範囲に施工したり、壁紙(クロス)をペット対応のものに張り替えたりするなどの方法があります。
改めて、結論としては、猫のしつけは諦めて、何か対策をする方が人間にも猫にもストレスが少なくなると思います。
壁の角に設置する木材や腰壁シート、ペット用クロスなどについては私が作った小冊子に詳しくまとめています。
⇒『ペットと飼い主に気持ちいいリビングづくり7つの方法』