古い建物の壁紙にはアスベストが含まれている可能性があります

現在では使用禁止となっている発がん性物質のアスベストですが、一昔前までは、内装資材にも普通に使われていました。30年以上前の物件をリフォームする場合は、壁紙がアスベス地を使用しているクロスの場合は、壁紙の裏側にアスベストが使用されていますので、剥がす作業の時にアスベストが飛散します。他の内装材でも多く使用されていましたので、天井や床を解体する場合も同様に、解体時にアスベストが飛散してしまいます。また、アスベストを使用しているかしていないかは、目視で判断できないため非常に厄介です。ですので、古い建物をリフォームする場合は、アスベストが含まれている資材を使用している可能性があるので、注意が必要です。

発がん性物質アスベスト

アスベストの問題は、2005年に急浮上しました。

何と言っても、アスベスト発がん物質ですから大騒ぎになりました。

当時は、まだ福島原発での事故も起きていない頃でしたから、発がん物質への意識も今とは違ったはずです。

そして、2006年には、アスベストの使用や製造が全面的に禁止になっています。

品質向上のためアスベストは内装材にも使われていた

当時にアスベストが問題となったのは、吹きつけ物としてのアスベストだったのですが、実はインテリア業界にも波紋が広がりました。

インテリア業界で使われている商品にもアスベストが使われていたため無関係では済まされなかったのです。

例えば、塩ビタイルというものには、1985年頃まで、その補填剤としてアスベストが使われていました。

また、クッションフロアについても、初期の頃は裏打ち紙としてアスベストが使われていました。

そして、私たちの壁紙業界でも、アスベスト壁紙と呼ばれるクロスが存在し、壁紙の裏打ち紙に使われていたのです。

※裏打ちとは、壁紙などを丈夫にするための補強で、壁紙やクッションフロアーの裏紙です。

これらの商品へのアスベストの使用目的は、品質向上でした。

塩ビタイルの場合は、アスベストを加えることで寸法の安定性が向上して目地の間にすき間が空くのが防止されます。

クッションフロアやクロスの場合は、アスベストで裏打ちすることで防火性能が著しく向上するのです。

このようにインテリア業界でも使われていたアスベストですが、これらのアスベストは白石綿と呼ばれるものです。

一方で、発がん物質として危険視されている吹きつけ物のアスベストは青石綿です。

白石綿は、青席綿に比べて、発がん性が低く、また非飛散性の物質ですので危険性は非常に低いものです。

そのため、お部屋などの壁紙として使用しているだけならば問題はないと思います。

アスベストを使用している壁紙や床材を剥がすときにアスベストが飛散します

アスベストを使用している、フロアや壁紙を剥がしたりする際は、ある程度飛散するので注意が必要です。

ただ、アスベスト含有の壁紙は、1987年に製造終了になっています。

それ以降に、建てられたり、リフォームされた家屋の場合は、アスベスト壁紙は使われていないはずです。

一方で、ちょっと古い家屋になりますと、アスベスト壁紙が使われている可能性が否定できません

それでも、私たちのように自ら工事をしない限りは、アスベストを使った素材に至近距離で接する訳ではありませんからさほど心配はいらないと思います。

古い家をリフォームされる場合は、アスベストが含有されている場合がある

 

古い家のクロスの張替えや、間取り変更などで解体作業を有する場合は、アスベストが含まれている可能性があることを念頭に置いておいた方がいいです。

目で見てわかるものではないので、リフォーム中に家に入られる場合は、マスクをしたり、埃を被らないように工夫することをおすすめします。

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