引き戸を設置する場合、開口部の横幅は戸の2倍の横幅が必要になります。すでにある開口部に引き戸を取り付けようとした際に、その横幅が狭い場合は壁を解体して幅を広げる必要があります。そのため、引き戸本体の工事以外にも解体などの工事が必要になり工事費用が膨らみます。そこで、コストを抑えて引き戸を設置できる方法としてアウトセット引き戸を使う方法があります。壁の外面にレールを取り付けるため、既存の壁を解体する必要がないため工事費用を抑えることができます。
今回の工事はいつもクロス張替え工事や、設備工事のお仕事をご依頼いただいております、サクラメディカルさんからの引き戸設置工事のご依頼でした。
サクラメディカルさんは、老人ホームを運営されており、その建物の横の敷地に「コインランドリーxカフェ」を新たにオープンされました。
新築でおしゃれな外観と店内です。
カフェスペースとコインランドリーは、スペースは別れていますが、扉のない開口部で行き来ができる状態でした。
そして、扉がないため、カフェの調理の匂いがコインランドリーの方まで行ってしまう状況でした。
オーナー様としては、匂いがコインランドリーを使っているお客様の洗濯物に付いてしまうのを気にされていたようです。
そこで、開口部を閉じるために「引き戸をつけて欲しい」とのことでした。
目次
工事前の様子
開口部のみで、戸はついていない状態です。
今回は使い勝手を考えて、横にスライドした開閉できる「引き戸」をお選びいただきました。
開き戸と引き戸の違い
壁の開口部にドアを取り付ける場合いくつかの選択肢があります。
大きく分けますと、開き戸か引き戸のどちらかになります。
開き戸
枠に戸を吊るための蝶番などをつけ、とびらを回転させて開閉する方法の戸の事を開き戸と言います。
戸が回転して開閉するので、回転するスペースが必要になりますが、引き戸と違い、戸がスライドして格納する壁面が必要ないので幅が狭い壁にも設置可能です。
引き戸
左右に引いて開閉する戸の事を引き戸と言います。
引き戸設置は壁の解体が必要
通常の引き戸を設置する場合、戸がスライドして壁の裏に格納するスペースが必要なため、戸の横幅のおおよそ2倍の開口が必要です。
今回のように幅の狭い開口の場合は、壁を解体して、さらに開口を広げる必要があります。
そうなりますと、
- 解体費用
- 開口部の補強、壁ボード補修
- クロス張替え
- 場合によっては床張り替え
など、戸を設置する以外の工事が必要になります。
当然、戸を設置する以外の工事代金もかかってきてしまいます。
すでに開口部がある場合は「アウトセット引き戸」の設置が断然安い
できれば上記のような項目を省いて、工事代金を抑えたいと思います。
その場合はアウトセットの引き戸を選ぶのがベストです。
アウトセット引き戸とは、壁外面に上レールを取付けて、引き戸を設置する方法ですので壁を解体する事なく取り付ける事ができます。
今回の工事では、通常の引き戸設置の場合の工事費と、アウトセット引き戸設置の場合の工事費の差額は、約10万円でした。
アウトセット引き戸施工手順
壁面にレールを取り付ける
壁面に引き戸を吊る為の、レールを取り付けます。
レールには荷重がかかりますので、壁中に下地が入っている部分にビスで固定します。
戸をレールに吊り込む
設置したレールに戸を吊り込んで、レールの化粧カバーをはめて完了です。
壁も床も傷つけることなく引き戸を設置できるので、余計な工事費がかからず工事日数も短縮できますので、リフォームには最適な工事方法です。
お店紹介
就労継続支援B型事業所「Piccolo Passo(ピッコロ パッソ)」
東京都八王子市大横町2-17
1Fのはカフェとコインランドリー、2Fにはキッズスペースを完備している綺麗な施設です。
また、ピッコロパッソさんでは、障がいがある方の働き口にもなっておりますので、このような施設が増えるといいと思います。
当店の店舗内装工事のご紹介