壁や天井に断熱材が入ってない家は、湿気が多くカビが発生しやすいです。特に押入れは、しめ切っていることが多いためカビが発生しやすい場所と言えます。断熱材が入ってない部分は、一度解体してから断熱材を入れて作り直すことで、湿気がこもりにくくなり、夏の暑さや冬の寒さを和らげてくれます。押入れには杉やヒノキの板を貼ることで、木材の調湿効果によって、湿気を吸収してくれます。
いつも工事をご依頼いただいているお客様から、2Fの和室がカビ臭くて困っているのでどうにかならないかとご相談いただきました。
築40年ほど経っている家で、和室は左官仕上げの京壁で、壁の中には断熱材が入っていません。
冬になるとものすごく底冷えがするこ事も、悩みの1つとの事でした。
そして押入れの天井も壁も、ベニアがヘタっていてベコベコだしカビ臭いのも解消したいというご依頼です。
今回の工事は、2F和室の寒さ対策と、湿気対策です。
目次
天井を解体後に下地の骨組みをして断熱材を入れる事で外部からの冷気と湿気を遮断する
天井を解体するとこのようになります。
この屋根の下の部分に和室の天井板が貼ってあるだけでしたので屋根からの冷気は、天井板を通してかなりダイレクトに入ってきます。
しっかりと断熱材を天井上に敷き詰めます。
断熱材を入れる事で、外部からの冷気をかなり遮断する事が出来ます。
断熱材を敷き詰めたら、石膏ボードを貼ってクロスを貼って天井は仕上がりです。
壁はスタイロフォームで断熱しました
今回は工事方法の都合で、天井に入れたような厚みのある断熱材を入れる事が出来ないので、スタイロフォームという発泡系の断熱材を入れます。
元の壁にスタイロフォームを入れるための下地を作って、スタイロフォームを入れます。
床は畳からウッドタイルへ変更
畳もかなりカビていたので、思い切って洋室に変更します。
確かに畳はフローリングやウッドタイルよりも、材質的に暖かいのですが、小さなお子さんがいるのでジュースをこぼしたりすると手入れが大変という事もあって今回は、畳を撤去してウッドタイルに変更しました。
まずは、天井や壁と同様に下地を作ります。
根太を設置して、ベニアを貼ります。
今回は工事したお部屋が2Fでしたので、床には断熱材を入れない工事でした。
1Fの場合は、地面からの湿気や冷気が上がってきますので、1Fの場合は、断熱材を入れる事をおすすめします。
2Fの場合は、1Fの空気層があるので入れてもほとんど効果が無いです。
ウッドタイルの場合、フローリングよりも傷がつきにくく、水分が染み込みにくい性質があります。
また、万が一床を傷つけてしまっても部分張替えが可能ですので、小さなお子様やペットを飼っている家に向いている床材です。
湿気がこもる押入れには杉板の壁が有効的
押入れの壁は、ベニアを貼って仕上げとしている場合と、ベニアやボードを貼って、その上にクロスを貼って仕上げとしていることが多いです。
今回の工事では、仕上げとして杉の板を貼ることになりました。
杉やヒノキは湿気を吸収してくれる優れた木材です。
押入れなどの湿気がこもる場所にはもってこいの仕上げ材と言えます。
もちろん壁紙でも湿気対応の壁紙がありますから、壁紙を貼る場合はそのような湿気を吸収してくれる壁紙を選んだ方がいいです。
今回は、お客様が壁紙よりも木材で仕上げを希望されたため、杉板を使うことをおすすめいたしました。
見た目と機能性を両方持ち合わせている仕上げになるのでとても喜んでいただけました。
しかも何と言っても杉の匂いがいいとおっしゃていただけました。
押入れの湿気に悩んでいる場合は、湿気を取ってくれる木材を貼るという方法もいいですね。