壁紙を自分で貼り替える環境は、今はネット通販などのおかげで揃っています。
まず、道具を一式揃えるところから始めることになりますが、張り替えの道具がセットでDIY用に売られています。
また、どういった方法で張り替えるか、つまり施工の方法もネットに情報としてあり、動画でも紹介されています。
ただ、だから誰にでもできるかというとそれほど簡単ではありません。
私個人の意見としては、簡単にできてしまう人、全然できないで業者に依頼してしまう人とはっきり2つに分かれてしまします。
では、何が一番むずかしいのでしょうか?
私が壁紙職人としての修業時代に苦労したことをご紹介します。
まず、「天井」です。
天井の壁紙の張り替えは、足場をかけて壁紙を貼りますが、貼っているそばから貼ったところが落ちるように剥がれてきて苦労しました。
「壁紙の継ぎ目」とは、ジョイントとも呼びますが、文字通り壁紙と壁紙のつなぎ目です。
継ぎ目の処理は、クロスを重ねて貼ってから定規を使ってカッターでキレイにカットします。
このカッターの力の入れ加減が難しく、力が入りすぎると下のボードまで切ってしまうことになります。
壁のボードに切れ目が深く入ると、その部分が突き上げるように割れてきて大失敗となります。
最後に「コーナー」です。
部屋の四隅や、太い柱があるような場所、つまり壁紙を折り曲げないといけない箇所があります。
私はここの処理では、ノリをあちこちにべたべたにしてしまって師匠によく怒られた経験があります。
私の器用さが標準かどうかはわかりませんが、経験豊富な師匠に教えてもらいながらでも最初はなかなかうまくいかなかったわけです。
これを、ネットの情報や動画だけでできるかどうかと考えればやはりかなり練習をしないと難しいと思います。
また、「ノリ」を壁紙に塗る必要がありますが、プロは機械でノリをクロスに塗ります。(手で塗るのが大変だから)
一般の方は、DIYのためにこの機械を買うことはないと思いますので、ローラーなどを使って塗ることになりますがこの作業はかなり困難を極めます。
純粋にDIYを楽しむならいいでしょうが、ある程度の仕上がりを目指しているのであれば自分で壁紙を貼るのは難しいと思います。
- DIYをやりたい
- 継ぎはぎっぽくなる仕上がりでも気にならない
- 自分で貼る楽しさを体験したい
こういった「目的」でない限りは、自分で壁紙を貼るのはやめた方がいいと思います。
自分の失敗談も含めて「何が一番難しい」かまとめてみます。
- 壁紙のつなぎ目が重なりやすい
- 壁紙のつなぎ目がすき間がはっきり分かるような仕上がりになりやすい
- 部屋の角がしわしわになりやすい
- ノリがあちこちについてしまう
ちゃんとした、仕上がりを目的とされるならプロのクロス張り替え職人に依頼するのが現実的です。