床暖房は、空気を汚さずに部屋全体を温めてくれる人気の暖房器具ですが、ランニングコストや低温やけどの心配、温まるまでに時間がかかるなどデメリットもあります。導入するためのコストも決して安くはないので、デメリットをしっかり把握してから、導入を検討する事が必要です。
床暖房は、エアコンやファンヒーターのように、暖かな空気が上昇しないため足元が寒くないことがメリットです。
また、空気が汚れにくく、静かで場所を取らずに暖まることや、床からじんわりと部屋全体が暖まるため、床で過ごす時間が快適になります。
ただし、デメリットもあります、
人気の高い床暖房ですが、デメリットもしっかり知った上で、導入を考えた方が良いですね。
目次
どっちが安い?「エアコンVS床暖房」光熱費
エアコンはランニングコストが高いと思われがちですが、最近の省エネ機能が充実したエアコンであれば、床暖房に比べ、ランニングコストが安く抑えられます。
また、エアコンは冬だけでなく夏の冷房にも使えるためお得です。
ただし、温まり方は床暖房は部屋全体を均等に温めてくれるのに対して、エアコンは上部に暖かい空気が上昇しますので、上半身は暑いのに、足元が冷えると感じる場合もあります。
フローリングの上に敷けるカーペットやラグの選択肢が少ない
小さなお子様がいる家庭や、ペットを飼っている場合、硬い材質のフローリングの上にカーペットやラグを敷きたいという場合は、床暖房対応のカーペットやラグを選ばないと、床暖房の効果を得られなくなってしまいます。
床暖房対応のカーペットやラグはありますが、種類は少ないため選択肢は限られてしまいます。
また、床暖房対応のカーペットやラグを使用しても、多少の熱伝導率の低下は避けられません。
子供や赤ちゃんには低温やけどの注意が必要
子供はよく床に寝そべってゲームをしたり、遊んだりしますが、長時間肌を床に当てていることで低温やけどを起こしてしまう可能性があります。
特に、赤ちゃんの場合は、熱いと感じても自分で回避することができませんので注意が必要です。
床にマットを敷いて赤ちゃんを寝かしていても、気付いたら寝返りを打って床に移動していたなんてこともあり得ますので、安心はできません。
メンテナンスが必要
床暖房には不凍液と呼ばれる液体が使用されており、この不凍液の交換目安は10年程度のようです。
不凍液の交換には、床暖房の規模にもよりますが、交換作業代金を含め大体5万円~15万円です。
ただ、必ず交換しなければいけないというものではありません。
もちろん、床暖房の性能を維持するためにはメンテナンスをした方がいいでしょう。
必要なメンテナンス費用は、床暖房の規模や劣化状況によってまちまちでアバウトな数字しか出せません。
あくまでも、目安としてですが、10年で10万円程度のメンテナンス費用が掛かると想定しておいた方がいいと思われます。
また、床暖房が故障した場合も、故障内容や規模によって修理代金は変わってきます
ただ、故障の場合は、少なく見積もっても30万円から必要であり、場合によっては100万円程度の修理費用がかかる場合があります。
そういう意味では、1年に1回定期的に点検をしておくことで故障の可能性を下げることが可能です。
ちなみに、点検に必要な費用は、5,000円から10,000円ほどです。
このように考えると、何かとメンテナンスや修理といった費用がかかります。
こういった費用は、床暖棒のランニングコストとして考慮した方がいいでしょう。
エアコンのようにすぐには温まらない
外気温6℃のとき設定温度22℃に達するまでの時間は、エアコンは30分に対して、床暖房は2時間もかかっています。
部屋を暖めるスピードが圧倒的に遅いことが分かります。
家にいる時間が長い人には向いている床暖房ですが、日中仕事で家にいる時間が短い家庭には不向きかもしれません。
ただ、床暖房を使っているご家庭に聞くと、床が温かいと室温が低くてもさほど寒さを感じないと話されることもあります。
単純に、エアコンと床暖房について、室温で比較するのはナンセンスなのかもしれません。
メリットも多い床暖房ですが、導入後に後悔しない為にも、デメリットもしっかり知っておく事が大切ですね。