給排水の移設・増設がある店舗内装工事の場合は、一度床を解体して給排水管を通してから、また床を元に戻すという手順をとります。工事のポイントは、延長した給排水管に水漏れがないことを確実に確認してから床を塞ぐことになります。
今回の店舗内装のご紹介は目黒駅前のバーの内装工事です。
工事内容は
- キッチン撤去、キッチン横の小壁解体
- 排水、給水の移設、新規シンクの取り付け
- 電気スイッチ移設・新規交換、コンセント増設
- クロス張り替え工事
- 店舗用クッションフロアー施工
です。
工事前の店内です。
既存のキッチンスペースは使用されないとのことでしたのでキッチンと袖壁は撤去解体いたしました。
製氷機とコールドテーブルを置きたい場所と2層式シンクを設置したい場所に給水菅と排水管を床を開けて延長しました。
給排水を増設するために床下の配管を延長して目的の場所まで持っていきます。
最小限の工事で済ませるために、必要な部分の床だけを一度解体して配管を延長してからまた床を復旧するという手順を取ります。
そして、床を復旧する前に、配管から水の漏れがないか十分にテストしてから床をふさぎます。
このテストを怠って床を閉じ締まってから水漏れが見つかると、壊した床をまた壊さないといけないのでこのテストは重要です。
床を塞いだあとは店舗用クッションフロアーを張って床仕上げは終了です。
店舗用クッションフロアーと通常のクッションフロアーの違いは主に厚みの違いです。
それ以外には、店舗用のクッションフロアーの方が柄が豊富にあります。
厚みに関しては、通常のクッションフロアーが厚さ1.8mmで、店舗用のクッションフロアーは3mm程度あります。
数字を見ると大した差は感じませんが、この約1.2mmの違いで歩き心地や強度に差が出てきます。
お店での使用を前提に作っている床材なので土足での使用にも向いています。
電気のコンセント増設は、クロスを貼る前であれば、壁に数カ所の開口を開けて壁の中で配線を通すことで任意の場所に増設できます。
これがクロスを貼り終わっていて開口できない場合や、壁が躯体(コンクリート)の場合は、配線は壁の中に通せないので壁の外に露出した配線となります。
その場合の配線は、壁の外側にモールと呼ばれる材料を使って配線を収めることで見た目は綺麗になります。
設備の配管や、電気の配線など壁の中や床の中に仕込む作業が終わったら仕上げ工事となります。
天井と壁はクロス、床は店舗用のクッションフロアーとソフト巾木を施工して完了です!
今回の工事は、工事期間は1週間で、金額はおよそ60万円でした。