ビルが古くて見栄えの悪い門構えの店舗であっても、サイディングという外壁リフォームの素材を使うと安価に容易に入口のイメージを一新することが可能です。
古い雑居ビルを店舗として借りる場合、その古めかしくボロボロな建物のイメージがネックになってしまいます。
ただ、そんな古い建物でもおしゃれな建物に見せる方法がありますのでご紹介します。
建物の外観が古めかしいということは、外壁が古いということなので外壁を張り替えたり塗装しなおしたりすればいいわけなのです。
もちろん、建物全体の外壁を張り替えるなどという大掛かりなことをする必要はありません。
リフォームするのは、店舗入り口の門構えの部分だけです。
実は、繁華街などにあるビルには、こういった門構えだけ外壁を張り替えているところがたくさんあります。
ただ、かなり意識して探さないと気づきづらいです。
これは、門構えの外壁しかリフォームしていなくても不自然さがないということなのです。
では、外壁のリフォームに何を使うかですがサイディングという素材がオススメです。
サイディングとは、外壁のリフォームに使う板状の素材で種類がいくつかあります。
デザインも豊富で、我々業者にとっては施工性に優れていますので工事費を安くすることが可能です。
それでは、木材系・樹脂系・金属系・窯業系の4種類のサイディングをご紹介します。
■木質系サイディング
天然の木材を加工して素材にしたのが木質系サイディングです。
温かい風合いが人気を呼んでいます。
(写真)
耐久年数は、だいたい10年程度です。
メリットは次の通りです。
- 断熱性が高い
- 温かみのある外観になる
ただし、素材が木質系なので防火性は低く、腐食などでの劣化も早いです。
木のためデザインのバリュエーションは少ないかもしれませんが、そのぶん木特有の温かみのある雰囲気を醸し出すことができます。
サイディングに、チョーキング現象や亀裂などを見つけた場合には、早い目のメンテナンスが必要です。
チョーキング現象とは、外壁を手で触るとチョークのような白い粉がつく現象のことを言います
■樹脂系サイディング
塩化ビニル樹脂を原料にした素材を使うのが樹脂系サイディングです。
(写真)
特徴としては、対候性に優れ、サビや腐食・劣化・退色しにくいことがあげられます。
この外壁サイディングの耐用年数は他のサイディングと比べて一番長いです。
隣り合うサイディング素材のすき間には、シーリング材という目地と目地の間から雨などが進入しないようにする材料を使います。
このシーリング材は、サインディング材よりも劣化が早いのでメンテナンスが必要になります。
ところが、樹脂系サインディング材は、このシーリング材を使う必要がありません。
そのため、樹脂系の寿命が元々10〜20年と長いこともあり、状態によってはメンテナンスフリーになるのも特徴になります。
10年~20年だと言われていますが、シーリング材を使わないことから、状態によってはこのサイディングはメンテナンスフリーになることもあります。
メリットをまとめると
- 弾力性があり地震や振動に強い
- 紫外線や雨風に強い
- メンテナンスが不要なこともある
このように丈夫なサイディングなのですが、他のサイディングと比較するとデザインやカラーの種類が少ないのがデメリットで、日本ではあまりつかわれていません。
あくまで耐久性やメンテナンスの手間を省くことだけを求めるならば、このサイディングはおすすめです。
■金属系サイディング
ガルバニウムや鉄やアルミニウムやステンレスなどの金属の板金を細かくして生成した素材を使っているのが金属系サイディングです。
(写真)
特徴としては、軽量であり建物にあまり負担がかからないことや、断熱性・防音性・防水性がよく、ひび割れしにくいことがあげられます。
このサイディングの耐久年数は10年~15年です。
メリットを纏めると次の通りです。
- 断熱性が高い
- 防火性が高い
- デザインやカラーが豊富
塗り替えやメンテナンスは、一般的に10年ほどで行われることが多いです。
このサイディングボードに凹みや傷がついたり、サビが発生したり褐色に変色してきたら、メンテナンスの必要があります。
■窯業系サイディング
いくつかご紹介してきたサインディングですが、この窒素計のサインディングが圧倒的な一番人気です。
(写真)
一般家庭の新築住宅の10件の内7件が窯業系サイディングといわれており非常人気が高いサイディングです。
このサイディングの主な素材としてセメント質と繊維質が使われています。
窯業系サイディング特徴としては、密度が高いので、耐震性や防音性、耐火性がよく、デザインや色、厚みなどの種類が豊富です。
ボードのつなぎにはシーリング材が使用されています。
このサイディングの耐用年数は、8年~13年ほどで塗り替えは一般的に10年程度で行われることが多いです。
メリットを纏めると次の通りです。
- 地震に強い
- 熱や火に強い
- デザインやカラーが豊富
サイディングボードが反ってきたり、シーリング材の劣化、チョーキング現象などが起こった際にはすぐに外壁のサイディングの補修を行うべきです。
チョーキング現象は、劣化のシグナルですのでメンテナンスを考えてください。
サイディングの工法・工事費用(リフォーム費用)
工法は、どの種類のサインディングであってもほぼ同じです。ただし、サイディングの柄などによって材料自体の値段は変わってきます。
現状の下地がモルタルなどの場合には、サイディングボードを張る下地を組んでからサイディングボードを貼り付けていきます。
また、工事費用もどの種類であっても大差はありません。
例といてしましては、現状の下地がモルタルで、外壁の幅が4、5メートルの1階部分の店舗の場合、およその工事金額は40万円から70万円ほどになります。
これだけの工事で、古いビルの店舗であっても入口のイメージががらっと一新できますので安くて効果的なリフォームと言えます。